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45 好き

Author: 栗栖蛍
last update Last Updated: 2025-06-26 08:20:21
 崖の底へと落ちる夢は、リーナの記憶なのだろうか。

 「リーナなのか?」という湊の言葉に期待を垣間見て、芙美は口をつぐんだ。やっぱり今でも彼はリーナの事が好きなのかもしれない。

 もし本当にリーナの生まれ変わりならと、会った事のない彼女を自分に重ねてみるが、湊や智よりも強い魔法使いだなんてどう考えてもありえない。想像する事すら恐れ多い気がして、芙美は「ごめんなさい」と謝った。

 気まずい空気を振り払うように、湊が「そうじゃないよ」と頭を下げる。

「荒助さんを困らせたい訳じゃなくて、そんな可能性もあるのかなって少し思っただけだから。俺の方こそごめん」

「ううん、大丈夫だよ」

 湊は、もしそうなら良かったと思っているのだろうか。折角2人きりなのに、要らない答えばかりを想像してしまう。芙美は苦しくなる感情を胸の奥に閉じ込めて、「お昼にしよう」と促した。

 持ってきた弁当を食べ終えると、また睡魔が襲って来る。寝てしまうのは勿体ないけれど、流石に二時間程度の睡眠では身体がもたないらしい。大あくびを我慢したところで意地を張って起きていることもできず、「ちょっと動いて来る」と立ち上がった湊に手を振ると、芙美は太い木に寄りかかって静かに目を閉じた。

   ☆

 湊の動く足音と風が心地良い。

 またリーナの夢が見れたらと思うのに、何もないまま眠りから覚めた。ぼやけた視界に、剣を振る湊の姿が飛び込んでくる。相変わらずの木の棒だけれど、真剣な彼の表情に思いが込み上げた。

「好き……です」

 彼に聞こえないように、そっと呟く。耳に届いた自分の声に恥ずかしくなって、唇を手でぎゅっと押さえた。リーナの記憶なんてない。彼の期待に沿うことのできない現実に、このまま時間が止まってしまえばいいと思う。

 けれど湊はすぐ芙美に気付いて剣を下ろした。

「おはよう、荒助さん。ちょっとは寝れた?」

「うん。湊くん、おはよう」

「結構時間も経ったし、そろそろ戻ろうか」

 立ち上がって時計を見ると、もう普段の下校時刻を過ぎていた。楽しい時間なんてあっという間だ。

 本当は帰りたくない気持ちを込めて「うん」と頷くと、湊は側に来て「荒助さん?」と芙美を伺う。

「さっきのこと気にしてる?」

 芙美がリーナかもしれないという事だろう。寝てる間ずっと考えていたのだろうか。

 芙美は「ううん」と首を振る。

「そうだったらいい
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  • いもおい~日本に異世界転生した最愛の妹を追い掛けて、お兄ちゃんは妹の親友(女)になる!?   41 バレないわけがないけれど

     初めて彼と言葉を交わしたのは入学式の翌日で、芙美から声を掛けた。行きと帰りの電車が一緒で、クラスメイト――それだけの共通点が少しずつ距離を縮めて、横に居るのが芙美にとっての日常になった。 この関係が『友達』なのかどうか、自分でも良く分からない。 ――「今日はこのまま俺とサボってみる?」 湊の唐突な提案に戸惑ってしまうが、断る理由なんて何もなかった。 芙美が「うん」と頷いたまま驚いた顔を貼り付けていると、湊はきまり悪そうに眼鏡の奥の眼を逸らして、「本当にいいの?」と聞いてくる。「湊くんと一緒なら、サボりたいな」 行かなかったらきっと後悔するだろうと思った。湊は少し恥ずかしそうに「じゃあ、決まり」と笑顔を零す。「なら荒助(すさの)さんは、海堂にメール入れといて。駅で待ってるだろうから」「二人で休むって?」「いや、俺の事は良いから風邪だとか適当に。電車下りたら学校にも連絡しないとね」「そっか」 確かに手回しは必要だ。何も言わずにサボったら、学校から家に連絡されてしまう。 芙美は早速、咲に『今日、お休みします』とメールを打った。理由を書けずにいると案の定すぐに返事が来て、『大丈夫か?』と心配される。『大丈夫だよ』と答えると、『お大事に』というスタンプが飛んできた。「まぁどうせ、俺とだってすぐバレると思うけど」「けど、湊くんはいいの? テストだって近いのに」「一日サボったところで問題ないよ。どっか行きたいとこある? 制服だし、あんまり人のいる所は止めた方がいいとは思うけど」 高校のある白樺台駅までは、あと一駅だ。電車はお互いの家がある方角とは真逆に進んでいる。 芙美は少し考えて、「じゃあ」と横目に湊を見上げた。「湊くんたちが修行してたあそこに、また行きたい」「あそこって、何にもないけどいいの?」「うん。あそこなら誰にも見つからなそうでしょ?」 人目につかない場所が良いと思ったら、真っ先にあの広場が浮かんだ。言った後にまた絢の『何しちゃってもいいわよ』という言葉を思い出して、急に恥ずかしくなる。「わかった。じゃあ、一駅向こうに下りて歩こうか」 芙美は緊張を滲ませながら「うん」と答えた。   ☆ 白樺台駅でドアが開いて、芙美は息をのむ。「気付かれませんように――」 湊と二人で椅子の上にかがんで、窓から見えないように扉が閉ま

  • いもおい~日本に異世界転生した最愛の妹を追い掛けて、お兄ちゃんは妹の親友(女)になる!?   40 ジェラシー

     芙美は寝不足だった。 昨日鈴木に薦められた恋愛小説を、一晩で読み切ってしまったからだ。本の内容といえば、不治の病に侵されたクラスメイトの男子に恋をする、女子高生が主人公の王道ラブストーリーだ。 勢いで借りてはみたものの本の厚さにうんざりして、正直パラパラっとめくって概要が分かればいいと思っていたのに、いざ読み始めたら止まらなくなってしまった。あと少しだけを何度も繰り返して、ラストに辿り着いた時にはカーテンの向こうがうっすらと明るくなっていた。「眠い……」 眩しい太陽の日差しに瞼を開けているのが辛い。蓮に叩き起こされて家を出たものの、駅までの足取りは重かった。今日の体育はまたハードルだと絢が言っていたのを思い出して、このまま家に引き返したくなってしまう。 物語の男の子は結局ラスト間際で死んでしまった。彼との思い出や周りに支えられて頑張る主人公――そんな切ないラブストーリーの余韻に浸っていたいのに、眠気とハードルという現実が邪魔してそれどころではない。 駅に着いていつも通りの電車に乗ると、がらんどうとした車両で湊が「おはよう」と芙美を迎えた。開いた扉とは反対側の、ベンチシートの端が彼の定位置だ。「おはよう、湊くん」 睡眠不足のぐったりした顔を、精一杯笑顔に変える。 他に席は幾らでもあるのに、当たり前のようにそこへ行っていいのだろうか……いつものように自問自答しながら隣に座ると、湊は「あれ」と芙美を覗き込んだ。「荒助(すさの)さん寝不足?」「えっ、分かる? 昨日徹夜で本読んじゃって」 最悪だ。クマでもできているのだろうか。 下瞼を指でぎゅうっと押さえると、湊が「眠そうだよ」と笑った。「どんな本だったの?」「恋愛小説……だよ」 それを口にするのがちょっとだけ恥ずかしい。「へぇ。女の子って好きだよね。けど眠いなら無理しないで」「うん、ありがとう」 実は鈴木に勧められたものだとは言えなかった。小さく笑った湊の横で、電車の緩い振動が心地良い。 視界がスッとぼやけて、芙美はそのまま眠りに落ちた。   ☆ 夢を見た。 こういう時は、読んだばかりの本の内容が反映されそうなものなのに、何故かラブストーリーとは真逆のスリル満点な内容だった。 夢の主人公である少女が芙美の意識とリンクして、山奥の崖っ淵に立っている。剥き出しの岩肌が谷の底まで

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